ケースを抱きしめる

 2016-01-06
いつものように練習を終えて、相棒のヴァイオリンを布で拭きながら思いました。
ポツリポツリとだけど、
わたしの気持ちを音にしてくれるようになった、と。
まだまだ独り言のようで、朗々と語ったりはしないけれど。

誰かに聴かせられるようなものじゃない。
でも、とても嬉しい時間です。
ヴァイオリンを弾くようになる前には、味わったことの無いような時間。
もっと言えば、最近になってその嬉しさがはっきりと分かるようになりました。

わたしの中に、外へ出たがっている何かがある。
わたしだけの特別なものじゃなく、きっと誰でも持っているもの。
誰でもが音楽を聴いた時に感じるようなこと。
わたしは聴くのではなく、自分がやってみたい。違うとすればそこだけです。

ヴァイオリンをしまってケースを持ったら、抱きかかえたくなった。
時々そうすることがあります。

今日は胸にぎゅーっと抱きしめてゆらゆらして、しばらくそのままでいた。
どうしてかわからないけれど、涙が出てきた。
嬉しいとか悲しいとか、説明できない涙もあります。

相棒くんを抱きしめているというより、わたしを抱きしめているのだと思った。
そうしながら、わたしが抱きしめられているのだと思った。

相棒くんはケースの中でどんな気持ちだっただろう?
しばらくしたら気が済んで、クローゼットの定位置に納まってもらいました。
付き合ってくれてありがとう。

今までだったら照れ隠しに何か付け足して書きたくなるところだけれど、
照れたり恥ずかしがったりはぐらかしたりはやめようと思います。
わたしはこんなわたしなんだと、まずは自分でごまかさないようにしたいと思います。



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