クレーメルの演奏を聴いた

 2015-10-22
気がついたら前の更新から少し間が空いていました。
元気にいろいろやっていて、思うことや感じることに忙しく、書くに至らずでした。

昨日はギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカの演奏会へ行きました。
6月の舞台の仕事の時に、たまたまロビーにあったチラシを見つけたのが発端でした。
チラシにはあまり良く知らない曲が書いてありました。

クレーメルはyoutubeで初めて見た時から気になる演奏家でした。
初めはちょっと変わった風貌で「四季」を演奏していいるのを見つけ、
その後は、彼の演奏中の身体の動きに目が釘付けになりました。

現役の世界的な一流演奏家が自分の近くにやってくる。しかもとても気になる人。
そういう人が、演奏会で何をやっているのかを見てみたい。
CDや映像では分からないものがきっとあるに違いない。
音を身体で聴いて、同じ空気を吸ってみたい、と思いました。

「嬉しい体験ができるといいな」と思ってはいたけれど、
好きかもしれないし、そうでないかもしれない。でもあの演奏中の動きはとにかく見てみたい。
感動させてもらう気満々ではなく、そうかといって斜に構えているのでもなく、
ただ素のままでクレーメルに向き合うような気持ちで行きました。

演奏会が始まって、演奏する人の音全部がとても美しく、
初めて行ったサントリーホールは、ホール自体が良く響くヴァイオリンのような感じがしました。
クレーメルの音ももちろん美しく、身体の動きも共感できることがたくさんありました。
外国の年配の振付家と同じような印象を受けました。

でも何だかあまり知らない曲だしな…。
休憩を挟んだ少し後に、ようやくその時間はやってきました。

2部の最初は梅林茂作曲の「日本の四季」。
曲が始まり、「ああ、良くある感じの和ものっぽいやつか…」と思ったら、
2曲目のクレーメルのヴァイオリンが…。

ゆっくりとした少し憂いを含んだような曲でした。
心の中がシンと静かになって、周りもシンと静かになって、(もともと静かだったけれどそう思った)
クレーメルの細くまっすぐに伸びる音色のように、自分の身体も気持ちも細い線のようになって、
一緒にどこか遠くへ連れて行かれるように感じました。

それを感じながら、「ああ、来て良かった。これが聴けて本当に良かった。」と思いました。
その後も何度かそう感じる体験をしました。
演奏が終わると、ホールの客席に座っている自分を思い出して、我に返って拍手をする。
他の人も、きっとそういう体験をしていたのではないかと感じました。

帰り道、今聴いた音がわたしの中からこぼれ出ないように、
自分ごと引き出しの中とか、箱の中とか、真空パックにして、しまって置きたいように思った。
強烈な印象が耳に残っているというよりは、儚いような、
ヴァイオリンの音だったのか心の中の音だったのか分からないような不思議なものだったから。

今後は神奈川、愛知、兵庫での公演があるようです。



関連記事
コメント
みほさん、こんばんは!
わたしも大昔、東京に暮らしていたころ、サントリーホールでギドン・クレーメルのリサイタル聴きに行ったことがあります。そのころはピアノ大好き青年でしたので、お目当てはマルタ・アルゲリッチでした。CDでもベートーヴェンのバイオリンソナタはアルゲリッチがピアノしているのはクレーメルでしたので、そちらのCD何枚か持っていました。
マルタ・アルゲリッチも相当お年を召しているので、クレーメルももしかしたらかなりのご高齢なのでしょうか!?
【2015/10/23 00:36】 | mylifewithviolin #- | [edit]
mylifewithviolin さん♪

クレーメルのリサイタル、以前に行ったことがあるのですね!
わたしはヴァイオリンを始めてから色々な演奏家を知りました。

マルタ・アルゲリッチも知りませんでした。有名なピアニストさんなのですね。調べました(笑)
mylifewithviolinさんがピアノ青年だったのが何年前か分かりませんが、
今のクレーメルは60代後半だそうです。

当時の演奏はどんなだったのでしょうね~。
きっと今とはまた違った良さがあったのだろうなと想像します(^^)
【2015/10/23 12:18】 | ささきみほ #- | [edit]












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://enjoy484.blog79.fc2.com/tb.php/587-4e3eae4b
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫