「仰げば尊し」

 2012-05-22
先日卒業したバカの学校SOBに行きたいと思ったのは、もっと自分の魂の望むように生きたい、
それを制限する自分から自由になりたい、と思ったから。
それまでも、かなり自分の望むように生きているつもりでしたが、
好きなことをいろいろやりながらも、心のどこかに後ろめたさのようなものを感じていました。

2年前に息子と2人の生活になってからも、
始めたばかりのヴァイオリンを辞めようと思ったことはありませんでしたが、
「そんな事している場合じゃない」「自分はヴァイオリンやるような優雅な身分じゃない」
ヴァイオリンを持っている時に知っている人に会うと、
誰にも何も言われていないのに、わたしの中でそんな声がしていました。

SOBの1期は、作文の入学試験がありました。
わたしは、自分を責めるそういう声から自由になりたい、
上手でなくてもいいから、ヴァイオリンを弾くことを心から楽しみたい、
そんなわたしの姿を誰かに見てもらいたい、そう書きました。

SOBには卒業試験もあるということでしたが、カリキュラムの内容は事前に知らされないため、
どんな試験なのかは直前まで分かりません。
卒業が近づいた頃、もし、試験の内容を自分で考えて良いのなら、
わたしはみんなの前でヴァイオリンを弾くことを卒業試験にしたい、と思い始めました。

わたしにとって、誰かの前でヴァイオリンを弾くことは、
これまで経験したSOBのカリキュラムと同じように、身体が震えるほど恐ろしく、
一歩踏み出すために相当な勇気が必要なことなのです。
だからこそ、SOBを体験した結果、どんな演奏ができるようになったのかを見てもらえたら…。

実際の卒業試験は、自分で考えて良いというものではなかったので、それは叶いませんでしたが、
それとは別に少し前から、卒業記念品を渡す時に
「仰げば尊し」を小さい音でBGM代わりに弾いたらどうかな…とも思っていて、
それを話したら、「それなら皆で歌おう!」という思いがけないことになりました。

以前は、ヴァイオリンのケースを持ち歩く時に、「まだまだ上手に弾けないのに…」とか
「自分はそんな身分じゃないのに…」と居心地悪さを感じることもあったけれど、
卒業の朝、ヴァイオリンを持って出かけることが、なんだか誇らしく思えました。

いざ、その瞬間がやって来て、緊張しながら前奏を弾いて皆が歌い始めて…、
でも当日の会場は、楽器や歌で大きな音を出してはいけない場所だったので、
歌い始めてすぐに中断しなければならなくなってしまいました。
皆もわたしも、楽しみにしていたことがこのような形で終わってしまって、
とても残念な結果になってしまいました…。

このままでは、気持ちの区切りがつかない…。
平日コースの卒業式が済んで全てが終わってしまう前までに、何とかしなくては…。
家で「仰げば尊し」を録音して、SOBに送りました。
作文を読んでくれた先生たちに、わたしのヴァイオリンを聴いてもらいたかったのです。
3回録音した中で最初のものが、一番ヘタクソだけれど、
一番わたしの気持ちが表れていると思えたので、それを選びました。

後から知ったのだけれど、平日コースの卒業式でこの録音を皆で聴いたそうです。
皆で歌うことはできなかったけれど、こういう結末を迎えられたことは本当に嬉しいです。



わたしの大切な曲が、またひとつ増えました 


関連記事
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://enjoy484.blog79.fc2.com/tb.php/165-08539002
≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫