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クレーメルの演奏会

 2016-06-08
昨日サントリーホールへ、クレーメル&ドゥバルグの演奏会に行きました。
昨年初めて聴いてから、また機会があったらあの不思議な体験をしてみたいと思っていました。

プログラムは
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタト長調
ラヴェル:夜のガスパール
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第5番Op.27-5
フランク:ヴァイオリン・ソナタイ長調

せっかくの演奏会を充分に鑑賞できるように予習をして何度も聴いて、
夜のガスパールの元になったベルトランの詩も読みました。
今回は少しでもクレーメルの近くに…と、2階上手側の席を選びました。

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写真では小さく見えますが、クレーメルまで直線距離では25メートルくらいです。
左手も弓も、弾く姿勢もとても良く見えました。
以前見たのとは、また違った発見がたくさんありました。
本当に弓の動きが良く見え、感動的でした。凄かったのです。

ピアノのドゥバルグさんとの呼吸や、扉から出てくる様子、
譜めくりの方の動作なども良く見えて、気にしなければいいのにいろいろ気になる性分で…、
ピアノが近いためか、ヴァイオリンよりも勝って聞こえる部分もありました。
遠くで聴いたほうがもっと良い音だったのだろうな。B席なのはそういう理由からでしょう。

昨年はすこし変わったプログラムだったせいもあってか、少し不思議な人という印象だったけれど、
今回はとても人間的な魅力のある方だと感じました。
冒頭、ラベルのヴァイオリンソナタのピアノが始まると、素敵な表情になって揺れていました。

演奏会後半のある部分では、心がシンとして、周りもシンとして、
同時にクレーメルだけを残して、周りが暗くなっていくように感じました。
クレーメルとわたしだけしかここにいないような、
そして次第にわたしもいなくなってクレーメルの音だけが残っているような…。

すぐにピアノの音で現実に戻ってしまったけれど、また不思議な世界に連れて行ってくれた。

客席は満席ではなかったけれど、
素晴らしい演奏にお客さんが皆、顔の前で拍手をしているのがよく見えました。
わたしも同じようにしながらとても嬉しい気持ちでした。

アンコールの曲を聴いていたら、
「ヴァイオリンをやるようになって本当に良かった」という気持ちが湧いてきて、
目がジンワリとしました。本当に良かった…と思った。

ゆっくり席を立って、駅に歩く途中でも一人で目がウルウルして、
そういえば昨年の演奏会の帰りも、この道で同じような気持ちだったなと思い出しました。



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