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パールマンの演奏会

 2015-11-22
サントリーホールでのパールマンの演奏会に行きました。
先月にはクレーメルを聴きに行ったりして(感想記事「クレーメルの演奏を聴いた」
演奏会づいていますが、こちらもたまたま見つけてです。
たまたま見つかるというのは神さまの指令(笑)か?と言うことで。

パールマンを初めて知ったのは、youtubeでヴィヴァルディの四季・冬のラルゴでした。
とても暖かい幸せを感じる音で、わたしもこんなふうに弾いてみたい…と思ったのを覚えています。
(実際に練習したり弾いたりしてみていませんが…)

あまりヴァイオリンの曲を知らないので、演奏曲を予習して聴いていました。
が、一番楽しみにしていたブラームスのソナタ第2番が
ルクレールのヴァイオリンソナタ第3番に変更になっていて残念でした。

前半はあまり調子が良くないように感じたものの、その後はそんな様子はなく、
音楽に引き込まれて行く自分と、客席の空気が変わっていく気配を感じました。
耳は曲を聴きながら、それとは別のところでこの気配を感じるというのが面白いです。
時々、もしかしたら音よりもそちらの方を感じている比重の方が大きいのでは?と思ったりもします。

パールマンのヴァイオリンは、ツヤツヤに溶かしたチョコレートのような甘い音色でした。
楽器はストラディヴァリだと思いますが、
わたしには低音がとても魅力的に心に響いて来ました。
曲目が発表されていない「名曲集」というプログラムの中の低音で始まる曲で、
どうしてか涙が出て来てしまいました。
悲しいとか素晴らしいとか、そんなハッキリした理由ではなく、ただ自分に響いてきたという感じ。
あとでロビーに発表された曲名を見たら「シンドラーのリスト」でした。
調べたら、これ知らないでパールマン聴きに行くなんて…というような曲みたいですね。
でも、知らなかったのです…。

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大混雑でボードに近づけないからと思って階段から写真を撮ったけれど字が読めず(笑)
しばらく待って写真に記録しました。
最後にある「パッジーニの妖精の踊り」というアンコール曲が、ものすごい超絶技巧で!!
70歳のパールマンにこれを見せられたら、
クロイツェル19番でトリルの嵐!と騒いている自分はなんなんだ?と呆然としました。
いえ、もともと全然次元が違うのだからいいのですが…。

先月のクレーメルは肉体から魂だけをどこかへ連れて行かれるような演奏でしたが、
パールマンの演奏は、現実世界の今ここにある幸せを味あわせてくれるような演奏でした。
本当に対照的です、面白い。
クレーメルは独自の世界を追求し続ける難解な前衛芸術家みたいな、
お客さんが理解しようとついて行く、または離れたところから眺めるようなイメージ。
パールマンはサービス精神旺盛でお客さんを楽しませるエンターテイナー。
あちらからお客さんの方に近づいてきてくれて嬉しいな~。
わたしにはこんなふうに思えました。

個人的には、もう一度魂抜かれてどこかへ連れて行かれそうになるクレーメルを聴きたい。
良く分からないというのは魅力のひとつなんだなぁ…。

先月からわたしには贅沢な文化の秋でした。
サントリーホールの周りは、もうすっかりクリスマスムードでした。

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