「第9」のお仕事

 2012-12-28
2日間、今年最後の舞台の仕事に行っていました。

わたしには聖域のような、バレエやオペラでは日本で一番の(とわたしが思っている)劇場での仕事でした。
まだ正式に仕事を始める前の十代の終わりの頃、
バレエの公演のお手伝い(ほぼ足手まといでしたが)を数回させてもらったのもここ。
海外から来日するバレエやオペラの公演はこの劇場を使うことが多く、
舞台袖の天井や壁が、過去の公演ポスターやサインや寄せ書きで、更に埋め尽くされていました。

今回の舞台はベートーベンが主人公で、バレエ、オーケストラ、ソリスト(声楽家)、合唱、コロスが
一体となって「第9」を歌い上げるという壮大なスケールのもの。
指揮は飯守泰次郎さんでした。
指揮者モニターに映るお姿を見ていたら、まるで身体中から音楽が溢れ出してくるかのようでした。
わたしには、指揮者もダンサーも演奏家も、一流の方々は皆同じに感じられるのだなぁ…と思います。
音楽が溢れ出す…、そういう演奏がいつかわたしもできるようになりたい。
(いつになるかはわからないけれど…)

この演目に、仕事を辞める前にも関わったことがあったようでした。
下見に行かれず劇場に入ったのか、作品の中身をハッキリとは覚えていないのだけど、
開放的な舞台装置と、「歓喜の歌」を聴いた時に感じた「嬉しさ」の感情だけが残っていました。
今回下見に行って、それを思い出しました。

以前と違いヴァイオリンを弾くようになり、音楽に対する意識が変わってきたのか、
作品の素晴らしさが、わたしなりに分かるようになりました。
音楽だけでは表現できないもの、バレエとオーケストラでも表現できないものがあると感じます。
この作品では全部がある、そう思います。こう思えるようになった自分が嬉しいです。

合唱団、コロスの方たちはアマチュアのようですが、このコロスには踊りの場面がいくつかあり、
幅広い年齢層の方たちが、かなりの訓練を重ねてここまで出来るようになったのだろうと想像できました。
お一人ずつを見るといろいろありますが…、
全体の迫力、表現しようとしているものは充分に伝わります。
それができていれば、ひとりひとりがどうかなんて全く関係ないです。

それを見ていたら、なんだかヴァイオリンを弾く自分を重ねてしまって…。
わたしもいつか自分と同じような人たちと一緒に演奏してみたいな…と、なんとなく思いました。
まあ、まだまだ思うだけですが…。

さて、お仕事が終わったので今日からカイザー14番を始めることにします。


新作の舞台

 2012-12-25
昨日までちょうど一週間、舞台のお仕事に行っていました。

新作の作品に携わるのは十数年振り。
しかも以前と違って舞台にいる日常を過ごしていない身としては、かなりハードでした。

演出家や美術家の頭の中にある世界が、実際に舞台の上に出来上がっていくのは何ともいえない嬉しさ。
けれどそこに至るまでは何人もの、(時には)先の見えない作業の積み重ねがあります。
あれもこれも決まっていない…と焦ることもあるけれど、
自分ひとりでやっているのではないので、誰かしらが良い解決方法を見出してくれて大丈夫。

まだまだ改善の余地はあると思うけれど、現時点での最善を尽くせたと思っています。
今後毎年再演される作品なので、少しづつ更に良くなっていくことと思います。
この作品をどう見るかはお客さんの判断にお任せですが。

初日が開いた後、1度だけ夜に消音機を付けてヴァイオリンを弾きました。
オーケストラの音を聞いていたからか、いつもと少し違うニュアンスの明るい音が出ました。
今回のオケはすごく上手でもなく、すごく下手でもない感じ。
コントラバスの音が良く聴こえたのは、他の音が薄かったのでしょうか?
とはいっても、舞台袖に置いてあるスピーカーからの音の方が大きく聴こえるので
実際のバランスがどうだったかは分かりません。

舞台の仕事に行くとイラっとしたりムカっとしたり、自分を責めたり…と
自我先生の独壇場で、わたしが誰だか分からなくなってしまいます。
でもそういうことも、舞台を良くしようと皆が思っているからこそ起こること。次の日には忘れます。

一週間の仕事が終わり、昨日の帰りの電車でスイッチが切れたのか突然具合が悪くなりました。
わたしの身体はそんなふうにできているんだなぁ…。
夕べはそんなことを思う余裕も無く、そのままバッタリと寝ました。
今日はちっちゃいクリスマスツリーに電気を点けて、チキンとケーキ(もちろん丸いのです)を食べて、
すっかり元気になりました。

明日、明後日で仕事納めです。第9のお仕事でいつもとはちょっと違うバレエです。
なんとなく楽しみです。


今年最後のレッスン

 2012-12-17
昨日はヴァイオリンのレッスンへ。
仕事の予定を先読みして(レッスンの予約が2ヶ月前からなので)、
先回に続いて日曜日、そして珍しく夜のレッスンでした。

前にも一度夜にレッスンに伺ったことがありました。
見慣れた街が別の景色に見えます。
先生のお部屋も少し雰囲気が違って感じられて、わたしも昼間のレッスンより落ち着いた気持ちに。

そのせいもあってか、「今日は始めから良い音が出ています(^^)」と言われました。
いつもは空回りしてオーバーヒートしそうなくらい余裕がないのだけど、
夜は8割くらいにパワーが落ちるのか、そのくらいがちょうど良いみたいです。

レッスンの最初は弓の練習。(ロングトーン)
先生が先に弾き、わたしが後について同じように弾きます。
これがとても苦手で嫌いだったのだけど、
最近はこれをやっていると落ち着いた気持ちになります。
そういう意図でやっているのではないとは思いますが、
先生の楽器の呼びかけにわたしの楽器が答える、そんな対話のように感じます。

今回はカイザー13番。
12番でひとやま超えて13番は少し楽になったけれど、
だからといって完成度が上がってレッスンを迎えられるかというとそうでもなく、
また指を間違えたり、いろいろ…。でも今回でオーケーになり、次は14番へと進みます。
14番はまた大変みたいです…。難しそう…。

今回が今年最後のレッスンでした。
途中、仕事の都合で3週間おきのレッスンになったりもしましたが、
休むことなくレッスンに通え、家でもカイザーにイヤになりながらも練習ができて、
出来不出来はともかく、自分なりに良くやってきたと思っています。

明日から舞台の仕事に行くので、しばらくは練習ができなくなります。
新作の舞台なのでわたしのような下々のものでもちょっと落ち着きません。
一段落したら、またゆっくりと今年を振り返りたいと思います。


良い弓の感触

 2012-12-13
体調が悪いと書いたまま更新が滞っていましたが、普段通りに過ごしています。
舞台の仕事に行ったり、友人のイベントのお手伝いをさせてもらったり、
ヴァイオリンの練習も通常通りに出来ています。

寒い時にはヴァイオリンの鳴りが悪くなるということですが、
家の中はそれ程暖かくしていないのに、時々良い音が出るみたい。

前回のレッスンで、先生が購入したとても良い弓を途中からお借りして弾いたら、
ほんの時々だったけれど、自分の楽器からは今まで聴いたことのない種類の音が出ました!!
わたしはまだまだ上手には弾けないけれど、何の加減か、時々こういう音が出る時があるので、
先生はご自分の良い楽器や弓を試させてくださるのではないかと思っています。

良い楽器や弓を使うと、その感触が自分の中に残るのか、
すぐ後に自分の楽器や弓を使っても、それに似た音が出るのを体験したことがあります。
そういう意味合いもあって、楽器や弓を貸してくださいます。

今回はその効果が長続きしているんじゃないかな?
でも、毎日毎回良い音が出ているとは限らず 、時々なのだけど…。

その弓で、大きな弓使いでのびのびと弾くことも思い出させてもらいました。
去年の今頃、「カノンをやっていた頃はそういう弾き方が出来ていました(^^)」と言われて、
旋律線や弾きながらちゃんと呼吸をすることを考えながら弾いていたのを思い出し、
家での練習でそうやって弾いたら、久し振りに踊っているような感覚になりました。

気持ちが動く、身体が動く、音楽がヴァイオリンから出てくる、
どれが先なのか後なのか分からないけれど、全部が同時に起きる瞬間がほんの時々あります。
上手とか下手とか関係なく、ヴァイオリンを弾いていて幸せを感じる瞬間です。
ホントに瞬間だけど…。


元気でもそうでなくても

 2012-12-06
12月に入って街路樹のイチョウの黄色がキレイです。
今日の強風で葉がたくさん落ちていました。
イチョウの葉っぱはとても滑るので自転車に乗る方は気をつけて下さいね。

ここにも時々書いていますが、しばらく前から体調不良です。
いろいろなところが悪くなったり良くなったり…。
病院にも行っていますが、はっきりとした原因は分からないまま薬をもらって様子をみています。
よほどのことがなければ周りの人に気付かれることはあまりないけれど、
調子の悪い日が続いたので、やすらぎの部屋に行った時にその話をしました。

元気なわたしが楽しい話しをするのは、周りの人にも楽しさを分けることができると思っています。
体調不良のわたしがその話しをしたら、何か良くないものを周りに撒き散らしちゃいそうで、
体調不良=悪いことのようにずっと思っていました。
でもその話しをしたことで、同じように調子が悪いところを抱えている人たちは、
「話してくれてホッとした。自分と同じで安心した。」と言ってくれました。

元気なわたしができる事もあるけれど、
元気じゃないわたしだからできる事もあるのだと、教えてもらいました。
どんな状況の自分でも、その時々にちゃんと役割がある。
どんなわたしでも貢献できることがあります。頭では分かっているつもりでも忘れていました。

役所から送られてくる各種健康診断の受診期限が迫っているので、
内科の健康診断を予約して、今日は眼科検診に行ったら、これまた見事に引っかかって要再検査。
そろそろ小さい字が見にくくなってきたと感じていましたが、
そういうことではなく「緑内障の疑いあり」だそうです。

はいはい、何の検査でもしますよ。病院嫌いな訳じゃないしね。


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